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僕は、四年前にもう無い命を天理教の神様に救けていただきました。その御礼とご恩報じのひのきしんとして毎日、天理教の御教えや体験談などのブログを書かせていただいています。(このブログは、『○天理教よふぼくの集い●』のコピー日記です。)
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この時来ていた久保清次郎会長に、危惧を抱く町田は事の委細を告げた。「大丈夫だよ…豊ちゃんの事だ…安心してお帰り…」と諭され、町田は家路についた。深夜、只独り先生は神前に平伏した儘―「親神様…糀谷のおことさんを…どうぞ助けて下さいまし…助からぬ際は一命捨てますが…豊松決して命が惜しいのではありません…あの羽田村に尊い親神様の道が開けます様…何卒自由用の理をお見せ下さい…」と、一心にお願いをした。時計が十二時を打った。稍あって、先生は神前の箱より一振りの短刀を取り出し、砥石で研ぎ始めた。後ろから会長が熟と見ていた…翌朝、朝勤めを済ました先生が挨拶すると、会長は、今日だけは外出しない様止めた。「先生…どうでも行かねばならないお助けがあるのです…やらして下さい…」「どうしてもか?」「はい…」両者の目がぴったり合った。深い思いやりの眼差しで―「それじゃ行ってこい…」「逆らってすみません…」見送る会長―「豊ちゃん…神様はあるよ…」懐の短刀に手をやって、先生はぐっと振り返った。弥四郎の家に駆け付ける
と、座敷はひっそりして誰もいなかった。「ご免下さい…」おや?もしや?ああ―駄目だったか―と、先生はよろめいてがっくり腰を落とす。その拍子に懐の短刀が滑り落ちた。「神様…申し訳ございません…豊松の誠が足りなかった事を…どうかお許し下さい…」床の間の水玉に向かい先生はうなだれて神様に詫びた。

つづく
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